防災セミナーの開催
バリ日本人会総会前の懇親会の時間を活用してバリ州防災庁(BPBD)の危機管理センター(PUSDALOPS:通称バリ・クライシス・センター)所長を招いて、津波災害に対する対策に関する以下の講演を行いました。また、当館からも講演の内容を補足する形で杉村領事がお話しをいたしました。
PUSDALOPS所長より
BPBDでは、バリ島での想定される主要地域の津波避難地図をWeb上で公開しています(http://balisafety.baliprov.go.id/artikel/peta-evakuasi-tsunami.html)。
想定される津波は5m、津波の到達予想時間はバリ島北部を震源とした津波の場合には5分、南部を震源とした場合には30分~40分とされています。Webに掲載されている避難地図によって表記が多少異なりますが、赤色が危険の高い地域、黄色が赤色に次いで危険の高い地域、グレーが安全地域となっています。
バリには津波警報を通知する方法として、サヌール、ヌサ・ドゥア、クタ、タンジュンブノア、クドガナン及びセミニャックの各海岸に1台づつサイレンが設置されています。サイレンの聞こえる範囲は直径約2キロメートルです。毎月26日の午前10時にサイレンを鳴らす訓練を行っています。サイレンの聞こえる範囲は避難地図上に円で示されています。
津波発生時の避難場所建設も計画されていますが、海岸地域のいくつかのホテル等とBPBDは協定を結んでおり、津波発生が予想される場合にはそれらの建物に避難することが可能です。避難地図上では緑で示されています。
また、PUSDALOPSでは津波以外の災害も対応しており、救急車を3台保有しています。救急の場合にはPUSDALOPSに電話をいただければ24時間、無料で救急車を派遣しています。電話番号は0361-251177です(当館のホームページにも掲載しています。)
杉村領事より
3点に絞ってお話しをいたします。
1.津波の発生が想定される事態があったら、まずは高台に避難して下さい。決して家族を探しに行ったりはしないで、まず自らの安全を確保して下さい。また、家族とは避難後の待ち合わせ場所を常日頃から話し合っておいてください。安全が確保された後に、家族とあらかじめ決めていた場所で出会えます。
2.避難場所や方法はその場の状況に応じて柔軟に対応して下さい。近くに安全な建物があれば、離れている高台よりもそこに逃げることも考えて下さい。
3.ご自身の安否を知らせて下さい。被害がなくてもあなたの家族や職場の方は心配しています。安否を親しい方に知らせて下さい。また、どんな方法でも構いませんので総領事館にも必ず安否をお知らせ下さい。